管理会社が行なう会計業務(基幹事務1−(1))

マンション管理業の基幹事務の一つである「管理組合の会計の収入及び支出の調定」は、@収支予算案の素案の作成、A収支決算案の素案の作成、B収支状況の報告の三つの業務で構成されています。

@予算案の作成

標準管理委託契約書では、管理会社は収支予算書案を「管理組合の事業年度開始の○月(○を1ヶ月としている管理会社が多い)までに、」管理組合理事長に提出することになっています。

契約書に定めながら、事業年度開始前に予算書を管理組合に提出している管理会社は少ないのが実情です。予算書は年に一回開催義務がある通常総会で決議されます。そこで、事業年度終了後、通常総会前に開催される理事会で提出している管理会社が多いのです。予算案の作成は管理会社にとっては、さほど手間のかかる仕事ではありません。委託契約書は管理会社が作成しているのに係わらず、自分たちで決めた期日を守れないのは、単純に業務怠慢としか思えません。

A決算案の作成

収支決算案の素案は、「管理組合の事業年度終了後○月以内(○を2ヶ月としているマンションが多い)に、」提出することになっており、こちらの期日はきちんと守られているようです。なお、収支決算案は、「収支報告書及び貸借対照表」で構成されます。

B収支状況の報告

皆様のマンションは、毎月収支状況の報告が管理会社からありますか?

標準管理委託契約書では、管理組合の請求があった時に、収支状況に関する報告をすれば良いと記載されていますが、業務の透明性を図るために、毎月理事長に書面で収支状況の報告を標準の業務とする管理会社が一般的です。四半期ごとに全戸に配布している丁寧な管理会社もあります。管理会社の良し悪しは、収支状況を定期的に報告しているか否かが判断基準のひとつになります。

【会計業務の流れ】

会計期間が4月開始、3月期末の場合、

2月 管理会社が予算案を提出

3月
会計年度末

4月または5月 管理会社が決算案を提出、理事会承認、監事による監査

5月または6月) 通常総会において予算案、決算案を承認

その後毎月、管理会社から月次収支状況の報告

標準管理委託契約書原文(別表第1)より

(1)管理組合の会計の収入及び支出の調定

@ 収支予算案の素案の作成

甲の事業年度開始の○月前までに、甲の会計区分に基づき、甲の次年度の収支予算案の素案を作成し、甲に提出する。

A 収支決算案の素案の作成

甲の事業年度終了後○月以内に、甲の会計区分に基づき、甲の前年度の収支決算案(収支報告書及び貸借対照表。以下同じ。)の素案を作成し、甲に提出する。

B 収支状況の報告
甲の請求があったときは、甲の会計の収支状況に関する報告を行う。(合意管轄裁判所) 

※甲は管理組合、乙は管理会社

→豆知識トップページへ戻る