管理会社の不注意で事故が起きた時の責任は?(第5・15条)

管理会社には、「善管注意義務」があります。善管注意義務とは、善良なる管理者の注意をもって管理事務を行うもので、職業や社会的地位等に応じて、普通に要求される注意義務のことを意味します。

マンション設備の点検中にマンション敷地にあるマンホールを空け、住民の子供が誤って落ち怪我をした事例を考えてみましょう。

管理会社の業務の対象となる敷地で起きたことですから、点検をしていることは管理会社が知っていることになります。

住民に事前に告知(掲示物の貼付、お知らせのお配布等)をしていたか、空けたマンホールの周りをバリケードで囲う等の落下防止対策をしていたか、対策をしても不安があれば管理員や技術員がマンホール付近で警備をしていたか、これらを抜かりなく実施していることが、善管注意義務を果たした言えます。

マンホールに落ちることが予見(=物事の起こる先に、そのことを前もって見通すこと)できたのにも関わらず、安全対策を怠った場合、管理会社の従業員である管理員や物件担当社員が善管注意義務に違反したと考えられ、その責任を取ることになります。

標準管理委託契約書原文より

(善管注意義務)

第五条 乙は、善良なる管理者の注意をもって管理事務を行うものとする。

コメント

 本条は、管理委託契約が民法第六百五十六条の準委任契約の性格を有することを踏まえ、同法第六百四十四条の善管注意義務を契約書上も明文化したものである。本契約書の免責条項(第八条、第十条、第十一条、第十三条、第十七条)の規定により、マンション管理業者が免責されるには、各規定に適合するほか本条の善管注意義務を果たしていることが必要である。

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