問題点・課題の整理,理事会で検討・協議,総会合意

改革派がいれば保守派もいる。準備段階から慎重に手続きを進めましょう

管理会社選定に積極的な改革派と、否定的な保守派管理会社を選定しようとする皆様は管理会社に何らかの不満を持っている改革派です。一方で今の管理会社と契約を続けて別に問題ないのでは?と言う保守派の方もいます。

保守派の方々は大きく二つに分類されます。

一つは、管理組合運営への関心が気薄で、管理会社がどんな仕事をしているのか興味がなく、不満すら感じない方です。管理会社を見直すにあたって、管理会社について満足度調査をすると、問題意識を感じている区分所有者が多いことに気づかされます

次に今の管理会社を好意に思っている方、また管理会社の企業ブランド力に信頼を置いている方は、管理会社選定を行う際には今の管理会社を擁護することが予想されます。管理会社を気に入っている理由として管理員の存在が大きいと思います。管理会社が変われば管理員が変わる。それはヤダという方は少なくありません。また、企業ブランド力については管理会社が新築分譲主のグループ会社は安心と感じている方が多いようです。

今の管理会社に何が問題あるのか?どのような手続きを行うのか?を周知せずに理事会で管理会社選定作業を進めると、役員以外の組合員はついていけず、改革を不安に感じ、保守派として選定作業を反対の立場にまわることも考えられます。一生懸命自分の大切な時間を割きマンションのために働いている役員さんが孤立することすらあります。

問題提起をする理事会が、何が問題なのかをきちんと整理し、組合員の意識を高めながら、慎重に手続きを進めていくことが大切です。せっかく時間をかけて管理会社選定作業を進めても、最終的に総会で合意を得られなければ意味がありません。

なお、賛成、反対を含めて組合員からいろいろな意見が出るのはあたりまえのことです。管理会社選定を推進する役員さんとは異なる意見だからと言って、聞く耳をもたず、強引に手続きを進めてしまうと、反対派が意固地になり、管理組合内部が真っ二つに割れ、人間関係がギクシャクします。

管理会社選定を先導する理事会が、見直しを行うことは正しい手続きと信じているのなら、これから示す手続きを一つ一つ慎重に踏みながら進めていくことが大切です。

対立する考え方を持つ組合員のコミュニケーションの取り方や、理事会と役員以外の組合員の情報ギャップや専門的な知識のギャップを埋め、対等な立場で議論できること、組合員の参加・協力意識を引き出すことで、後から合意内容を不合理な理由でひっくり返されない予防線を張ります

STEP1:問題・課題の整理

管理会社の選定・変更をお考えの皆様。その理由はなんですか?次の三つのどれかにあてはまるのではないでしょうか?

1.管理会社へサービスの不満がある
対応が遅い、悪い、契約書通りの仕事をしてくれない

2.管理委託費が割高であると感じる
相場と比べて委託費が高い、赤字会計である

3.管理会社の比較検討をしてみたい
他と比べて今の管理会社のレベルはどうなのかを知りたい

問題点と課題を整理し、管理会社に求める要望をまとめるお金に見合うだけの仕事を管理会社にしてもらえていない。このストレス・不満が、管理会社選定を行なう、最も多い理由です。

サービスに対する不満は、「今の管理会社が嫌いなだけでは?」という風に思われることがあります。また、不満を抱く方もいれば、現管理会社に好感を抱く組合員も多ければ反対意見が道を阻みます。スタートの時点で「なぜ管理会社選定をしなければならないのか?」客観的な理由付けが求められます。

管理会社の不満・問題点は具体的に何なのかを整理し、最終的にどのような成果(ゴール)をあげたいのか目標を示した上で、選定を進めていく必要があります。

STEP2@:理事会で協議・検討

管理会社選定の手続きは理事会を中心に準備をすることになります。ようは、理事会で同意を得なければ先に進みません

理事メンバーが全員今の管理会社に対して何らかの不満を持っていれば話は簡単に進みますが、役員の中には今の管理会社に好感と持つ方や、輪番制の役員で管理会社の仕事ぶりに関心をもたず不満すら感じないという方もいます。

管理会社選定を進めようとする改革派の皆様は、管理会社への不満に対して憤りを感じているのではないかと思います。

この感情をストレートに理事会会合の場でぶつけてしまうと、「ただの感情論?」「個人的に管理会社が嫌いなだけでは?」と勘ぐり、一歩引いて話を聞いてしまいます。これでは前向きに話は進みません。理事会で理解を得るために、一生懸命伝える努力は必要ですが、ついついエスカレートすると管理会社批判を強調しているように聞こえ、他の方に嫌な感情をもたれてしまいます。

理事会では口頭で説明するにせよ、問題点と展望を理解してもらえるよう、箇条書きで構わないので要点(@今どのような問題があるのか?A問題点を改善する方法B管理会社見直しによって得られる効果)をまとめた書面を作成し、事前に配布するようにしましょう。

今まで総会に出席したことがなく、輪番制で役員になった方とはマンション管理への認識にギャップが生じますので、要点を整理することで、今まで関心が低かった方が問題意識が芽生えるきっかけとなります。

問題を提起する方が説明する内容について、管理会社を選定することがマンションの利益につながると理事会内の共通認識になれば、強烈な管理会社シンパがいない限り、提案を否決する理由がなくなり、次のステップである総会への議案提示がスムーズにいくことになります。

STEP2A:誰が中心に管理会社選定を進めていくか?

管理会社選定においては、準備段階を経て、管理会社選定手続きを進め、管理会社を総会で決定、新契約締結そして新管理体制が軌道に乗るまで、複数年にまたがるために、管理組合運営の継続性が重要です。

理事会で全てをこなすには、通常の日常管理業務以外に仕事量、負担が増えます。そこで、理事会はあらかじめしっかりとした準備体制を整えた上で、管理会社選定を進めていかなくてはなりません。

通常の理事会活動に、管理会社選定手続きが加わると定例の会合とは別に頻繁に打合せが必要となり、時間的な拘束が増えます。また、持ち回りで役員を決めるマンションでは、1年または2年で理事会が相入れ替えしてしまいます。

そこで、理事会の諮問機関(下部組織)として専門委員会である管理会社選定委員会を結成する方法があります。小規模マンション等専門委員会の選出が難しいマンションもあり、負担増を理解しつつ役員の自助努力で選定作業を進めることになります。こうしたケースでは、第三者専門家(マンション管理士等)のサポートを受けることをお薦めします。大規模修繕と同様に管理会社変更はマンションにとって重要なイベントなのでリスクを減らすべきです。

→マンション管理支援事務所の管理会社選定コンサルタントの特徴

STEP3:総会で管理会社選定手続きを進めることの合意を得る

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STEP4見積を依頼する候補管理会社の選定|5見積依頼書・共通仕様書・共通質問書の作成|6現地調査・説明会の開催|7見積・提案書の確認・比較表作成|8一次選考(書類審査)|9二次選考(面接審査)|10総会決議