管理組合の自力解決は専門的な分野で知識・評価が難しい,役員の負担、リスクが大きい,保守派の抵抗が改革を阻む

管理組合理事会自力努力による管理会社選定のハードル

管理会社選定は理事会の力だけでは不安管理会社選定時に候補各社から見積書、提案書等の提示を受けた場合、妥当性が判断できないケースが発生します。それは、以下のような原因によります。

  • 内容が専門的であり、十分に理解できない
  • 評価する基準、「物差し」がない
  • もともと管理組合の要望・課題が十分にまとまっていなかった

管理会社の企業姿勢は千差万別であり、提案書やプレゼンテーションでの説明で情報を収集したとしても、その違いを明確にするのも一筋縄ではいかず、結果としてよくわからないまま金額だけで管理会社を決定してしまい、安かろう、悪かろうの失敗をしてしまうというリスクがあります。

■改革を進めるにあたって保守派の抵抗が考えられる

管理会社へ不満を持つ方もいれば、その逆に良しと思う方がいてもおかしくありません。

また、売主グループの管理会社であればそのブランド力に拘る方もいます。

マンションの中で何かを変えようとしても、多くの変わりたくない力が働き、内部で変革していくのはそう簡単ではありません。

そんな時に第三者が客観的な評価・分析することは、選定のプロセスに重みが加わります。一定期間必要に応じてコンサルタントを活用することは「費用対効果」からみても多くの効果があります。

■自力努力かコンサルタントの支援を受けるか?

まず管理会社選定について、理事会の自力努力で進めていけるのか?コンサルタントの助力を得た方が得策かどうか、検討する必要があります。

課題解決の選択肢には、「理事会で解決する」「専門委員会を結成する」「コンサルタント業務委託する」などがあり、相互に検討することになります。コンサルタントを活用するメリットを享受するためには、以下のような条件が満たされているのが望ましいと考えます。

  • 理事会では業務負担が大きい
  • 専門委員会(=理事会の諮問機関)の結成が困難
  • コンサルタントの客観的な見識やアドバイスが必要
  • 時間的な制約がある
  • 予算に合う

管理会社選定の理事会の不安をコンサルタントが解消ほかの手段よりも、コンサルタントの活用が得策であると判断した場合、具体的な候補先の選定へと進めるべきです。とくに予算、費用対効果は一番気になる点ですが、正しくコンサルタントを選べば、管理組合で多大な時間と労力を掛けるよりも、かえって廉価でスピーディに効果を上げるケースが多いと思います。管理組合内部コストは目に見えないものですが意外と高くつくものです。

また、マンションの課題自体が不明瞭でそれ故にコンサルティングを依頼したい場合は、予備的な診断と、正式依頼との2段階で検討するのも一考です。どうしたらいいか分からない、意思決定が不能な状態のままで、いたずらに時間を浪費すべきではありません。

メリットの享受は良いコンサルタントを選定したことが条件になります。良い業者の見極め方とは?

■コンサルタントの見極め方

コンサルタント候補先が見つかった場合は、1次選考の意味を含めて、まずは問い合わせを行います。事前に質問書を作成し書面で回答をもらいます。

この際、注意するポイントは、「管理組合の機密事項に注意して質問する」「質問項目をあらかじめ決めておく」「候補先には同じ条件・内容で質問する」などです。少なくとも以下の項目は必要です。

1マンションの現状

  • 物件の概要
  • 管理組合の現状と課題

2管理組合の要望

  • 理事会が想定するあるべき姿(こうしたいというゴール)
  • 理事会が想定(希望)するコンサルティング期間
  • 理事会が想定する課題の優先順位

3コンサルタントンのアピールポイント

  • コンサルタントの得意分野、守備範囲(内容・予算・期間)
  • コンサルタントの類似または参考になる事例・経験の有無(ある場合はその概要)
  • コンサルタントのそのほかのPRポイント

上記はすぐに管理組合では提示しにくい項目もありますが、あくまでも依頼時点での考えであると断ったうえで、条件を提示した方が、コンサルタント側から明確な回答を得られると思います。

返答の評価は、「質問に対する的確な答えがスムーズに返ってきたか」という内容はもちろん、提案能力、レスポンスの速さ、誠実さなども判断材料とすべきです。なお対象となる候補先が複数ある場合は、ホームページの情報が充実し、かつわかりやすい内容のコンサルタント業者を候補先として選べばよいと思います。

→マンション管理支援事務所の管理会社選定コンサルタントの特徴